そんな悩みを持つあなたに、工務店10年、大手ハウスメーカーで8年の経験がある現役営業パーソンの私が5つのポイントにまとめてお答えします。
この記事は工務店とハウスメーカーの家づくり比較に悩んでいる方のお役に立ちます。
※この記事で言うところの工務店は中小規模の地域密着型で営業している住宅会社です。
5つのポイント
① 営業担当のスキルを比較
② 家の品質を比較
③ 価格を比較
④ 安心感で比較
⑤ 設計士とコーディネーターで比較
① 営業担当のスキルを比較
家づくりで最も重要なのが、営業担当者との相性です。
結論から言いますと、ハウスメーカーの営業担当の方がスキルが高い可能性が大きいです。
ただし、知識とスキルだけではなく「コミュ力」が最も重要です。
お客様の気づいいていないニーズを引き出してくれる担当者は工務店とハウスメーカーどちらにも必ずいます。
ちょっとでも相性が良くないな、と感じたら勇気を持って担当者を変えてもらいましょう。
工務店の営業担当:能力にバラつきあり
ハウスメーカー営業担当:一定の能力は教育により維持されている
工務店の営業担当は中途採用も多く、マンパワーに頼っているケースが多いです。
したがって、運がよいとスーパーマンのような営業担当に出会える可能性がありますが、その反面で知識とスキルに乏しい担当者に当たってしまう可能性も高いです。
ハウスメーカーの営業担当は新卒採用が多く、研修などの育成環境が整備されているため一定の知識とスキルを持っているケースが多いです。
住宅ローンの知識に秀でているのは安心かもしれません。
② 家の品質を比較
耐震性能はハウスメーカーが突出しています。
最低でも警察署や消防署など耐震性能が非常に高い建物と同等の耐震性能は有しています。
災害時などの不安を煽る手法はいかがなものかと思いますが、耐震性能の高さは事実です。
それ以外の品質については工務店とハウスメーカーで大きな差はありません。
大丈夫です、入居されているオーナーさんに「質」について感想を伺えば解決します。
工務店の場合は大工さんの質が全てと言っても過言ではありません。
私の経験から言いますと、大工さんはアスリートに似ています。
腕の良い大工さんほど高い報酬をもらえる会社の仕事を請け負う傾向があります。
また、腕の良い大工さんは現場でのブラッシュアップも現場監督や設計士と相談して実施してくれます。
したがって、ローコストメーカーの大工さんに腕の良い大工さんはいません、断言します。
ハウスメーカーの場合は良くも悪くもシステム化、効率化が図られた施工になります。
一定のレベルはキープされていますが、現場でのブラッシュアップはほぼ無いです。
着工までにしっかりと設計士やインテリアコーディネーターと納得いくまで詳細を詰めましょう。
③ 価格を比較
家の基準を一緒と仮定すると圧倒的に工務店のほうがコスパが良いです。
工務店とハウスメーカーの両方で仕事してその違いの理由が分かりました。
ハウスメーカーはアフターサービス部門や企画、工場など部署が多いから人件費が多く発生するからです。
各部署に分かれているため、専門性のスキルは高いです。
一方、優秀な工務店は適度にアウトソーシングしています。
これが一番賢いな方法だと思います。
そうではない工務店は単純に人手不足でアフターフォローは期待できません。
また、よく耳にするのがハウスメーカーはテレビCMなど広告にお金を使っているから高い、というのは正解ではありません。
会社の規模や商圏エリアによって広告の手法がテレビCMメインというだけです。
また、株式上場しているハウスメーカーの収入源はお客様と株主と2つあります。
当然ながら上場している会社は厳しく売上と利益を求められますので、時期によっては強引な営業マンが登場するケースも珍しくないです。
④ 安心感で比較
注文住宅においてはブランドは絶対ではないです。
もちろん認知度で言えばハウスメーカーのほうがあります。
ただ、間違えてはいけないのが、車などと違って必ずイメージ通りの商品が手に入るわけではありません。
あくまで担当する営業によって変わってしまいます。
工務店も地元では絶大な知名度を持っている会社も全国には多数あります。
確かなことは、住宅にルイ・ヴィトンやレクサスは存在しません。
住宅に限ってはブランドだけで安心という安易な考えは禁物です。
ただ、倒産の可能性などを考えると長きに渡って存続するのはハウスメーカーかもしれません。
工務店の場合は社長の代替わりがターニングポイントです。
過去に社長が変わって、全くの別会社(悪い意味で)になった会社もこの目で見てきました。
⑤ 設計士とコーディネーターで比較
特にこだわりがない場合は工務店でもハウスメーカーでも問題ないでしょう。
こだわりが強い場合、工務店は専任のコーディネーターがいない場合が多いので、なかなかイメージ通りにならないストレスはあると思います。
ただ、ハウスメーカーの設計士は型にハマらなかったときの対応力に大きく欠けます。
良くも悪くも品質維持の規格があるため自由度が極端に落ちることがあります。
自由度で比較した場合は圧倒的に工務店のほうが有利です。
また、ハウスメーカーの場合は営業担当がプランを描く会社も多く存在します。
これも規格がなせる技でパズルに強い人なら結構良いプランは描けます。
ただし、普通の間取りしか描けません。
まとめ
工務店 | ハウスメーカー | |
営業担当 | △ | ○ |
品質 | △ | ○ |
価格 | ◎ | ✗ |
安心感 | △ | ○ |
設計 | ○ | △ |
あなたは何に価値観を置いて、何を重視するかで検討先は絞れてくるかと思います。
僕の主観では、良い営業に出会えたら工務店が一番手です、コスパが良いから。
ただ、長期的な安心感を優先したい場合はハウスメーカーが一番手です。
悩ましいですよね、でも答えは必ず見つかるので一つずつこの記事の項目に当てはめてみて検討してみてください。
以上です。